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どんな着物を着ても主は自分 [キモノバナシ]

                   前から似たようなことを書いているのだが、

              どんな着物を着ても主(あるじ)は自分自身だと思っている。

          私は「似合う着物」より自分を「引き立てる着物」をなるべく着ているつもりだ。

                また、どんな着物でも自分らしく着こなしたいのだ。

            自分がそのまんまであるような・・。背伸びもせず、また謙遜もせずに。

                   「何者か」に見える必要など全くないと思う。

           「何者か」に見せたい人もいるだろうが、皆、それぞれに個であるからだ。

          学生の頃、美術をやっていた。作品はなんだかんだ、自分の投影だと思った。

            着姿も同じく何も誤魔化せない。それを私はとてもいいことと感じる。

                  衣食住・・暮らしの中で、今日も私の人生だ。

            
                 今日の着物はグレーに紫の波文様の木綿です。

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生きざまのある着姿について [キモノバナシ]

            
            着物というものはお洒落に着ればいいものではないと思います。

          雑誌を見れば、大変コーディネイトが上手だったり、知識が豊富だったり、

              着物に対しての情熱をお持ちの専門家はいらっしゃる。

          でも、着姿にその人の「生きざま」が表れているのが何よりと感じます。

              生き方がしっかり有るから着姿も自然とそうなるのでしょう。

             貫くような「生きざま」と、突き抜けた「凛々しさ」はまことに素敵。

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                  篠田桃紅  1913年生まれ  水墨作家


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                  白洲正子  1910年生まれ  随筆家


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                  幸田 文   1904年生まれ  随筆家



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藍染めの魅力 [キモノバナシ]

      藍は微妙な濃淡によって表情を変える。色の呼び名は数多く「藍四十八色」といわれる。

             甕覗き・水色・浅葱・露草色・はなだ・紺・褐色(かちいろ)・・・。

        濃淡の色合い一つ一つに名前がつけられてるほど、藍染めは好まれたのだろう。

       飛鳥時代や平安期には人々は、華やかに澄んだような藍、はなだ色を好んだそうだ。

        それが鎌倉、室町期を迎えると褐色。「かち」という響きが「勝ち」に通じるとして、

             藍をより濃く染めた褐色が武家の間ではもてはやされたそうだ。

              庶民の間にも広まっていったのは江戸時代になってからだ。

          庶民にも広まった理由は、どんな布でもよく染まり、木綿でも絹でも麻でも

               それぞれに美しい藍の風合いをだすことが出来たからだ。

         この時代は特に木綿が普及し、布の耐久性を増すという点でも優れていたし、

         虫や蛇を寄せ付けない成分が含まれていたのも、仕事着として優れていた。


        さてさて、藍甕から糸が、布が引き上げられた時の色を見たことがありますか?

         それは瑞々しい緑色をしていて、まさに「生まれる」瞬間の色と言いましょうか。

              そして藍は染まった後も生きている。生き続けるのです。

  四、五年着ているうちに色の定着が進んで、赤みが徐々に落ち着き青みに変わっていきます。

      そうして二十年経つと、色に「冴え」が出てきて美しくなり、深い青みの味わいが出ます。

          本当の藍とは生きていて年月と共に冴えて味わい深くなるのだそうです。

       これが私が藍色に魅かれる理由で、自分の価値観にも大きく影響した色なのです。

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目垢・着垢の付いていない着物 [キモノバナシ]

            よく美術品に対して人に何度も観られることを目垢が付くと言います。

               ある程度、目垢が付いていたほうが観やすくなるとか・・。

             でもある程度以上に目垢が付き過ぎると、もうお蔵入りになったり。

          着物も同じように、真新しいものは未だ着る者の魂や心など息づいていない。

               作り手の表情のままで「私の着る物」になっていない。

          織りの硬い着物は、何度も着て洗い張りをし、やわらかくなっていきます。

         また、やわらかくするために、着たままわざと寝てしまうことも昔あったとか・・。

          このやわらかくするということは、着物の味わいを深めるのだと思います。

     そんな風に、「私の着る物」にしていくのでしょう。目垢に対して着垢?とでも言いましょうか。

         わび・さびの文化ですから、真新しいものは格好悪いという節もあるのでしょう。

            さてさて、この着物・・「私の着る物」になっていない、真新しい紬です。

             なんか本当にさっぱりした顔をしていて深い味わいなど感じません。

          立派な作り手だけでは駄目なのだと思います。後は私次第なんでしょうか?

           どうやって生き、どんな心意気で着て、この着物に面影をつけようか・・・。

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鈍色(にび色)について [キモノバナシ]

               ここ数年、気になっている色があります。鈍色です。

         にびの色は不思議な表情を持っていて、ものすごく素敵だなと思います。

            にびの染料はつるばみとびんろう樹の実と二種類あるそうだ。

        昨晩の会話で鈍色について話していたのですが、やっぱり未だ未だ私には

           早すぎると言いますか、背伸びしすぎだと言われてしまいました。

            私は地味めで落ち着いた・・そして味わいのある色が好きです。

        でも悔しいけれど年相応ということも少しは加味したほうがいいのでしょうか。

      色の配分・分量にもよる気がします。少しずつ私のスタイルに取り入れたいものです。

        幸田文さんの娘さんの青木玉さんが、にびの紬を着ていたのでupします。

                 見れば見るほどいい表情の憧れの色です。

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着物への情念 [キモノバナシ]

            何故だろう・・。着物は簡単に人様に貸したり譲ったりは出来ません。

        ケチだと思われてもこればかりは仕方ない。着物を着る方なら分かると思います。

            私は自分の着物、一枚一枚に「どうしても」の情念・執着があります。

       洋服だったらいいのだけれど、着物は私の中では簡単にはいかないものがあります。

            着物には女の情が宿るなどと言われますが、私もそうなのでしょう。

                 着物一枚への思い・・・簡単なものではありません。

        生活の一部どころではなく、私の血肉のような一部である実感がとてもあるのです。

        普段何げなく引っかける着物ですが、どれだけ「私」の一部になっているのでしょうか。

            本で読んだのですが、戦時中、大切な着物が焼け焦げてしまった女性が

            その有様を見て気が狂った話があって、痛々しさがよく分かる話でした。

           着物はただの衣服ですが、私の着物にも重たい気持ちが宿っております。



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伊達か本気か・・ [キモノバナシ]

          ここ最近、ご近所の着物を着たお年寄りの方々のことを書いていますが、

        着物を着こなしてきた方々というのもありますが、着物を着つぶしてきた方々

          ということもありますね。子供の頃はやっぱり和服文化の中で育ち、

        洋服の文化も入ってきたとは思いますが、家では着物・寝巻きは浴衣の時代

                 であったのではないかなぁと推測できます。

         それってやっぱり着物に関しては伊達ではないものがありますね・・。

      私たちの世代は着物に馴染んでないですから、私自身、着つぶしたことは無です。

       どれだけ着物を着てきたか・・を考えますと、お年寄りには勿論かないません。

    以前の記事で篠田桃紅さんのお言葉を書かせて頂きましたが、(大分、略してしまった)

  今、改めて読み返しますと、「なんで普段着の着物についてわざわざインタビューを受けるの?」

     といった感じを受けなくもありません。着物をずっと普段着としている方だからでしょう。

            http://blog.so-net.ne.jp/m-0703/2009-08-25

            伊達か本気か・・、私は未だ未だ伊達にすぎませんね・・。

    わざと着物を着つぶすのは野望ですが、着つぶすくらい着て自分のものにしたいものです。

        そう考えると着物を着こなすまでには何年かかるのだろう・・と思います。

           伊達で終わらせたくはない。ちゃんと本気になるまでは・・・。


           
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着物に対するアイデンティティー [キモノバナシ]

    
           おととい、「着付けを習うべきか・・」という記事を書かせて頂きました。

           その後、色々私になりに悩み、その晩はほとんど眠れませんでした。

      私は着物に対するアイデンティティー(独自性・主体性・本質など)の問題だと思いました。

      今回の記事は非難されることも覚悟で書きます。気を悪くされてしまったらごめんなさい。

     着付けを習うことに対して 「今のままの私を止どめさせる何かがあるのです。」と書きました。

              それは、私がアイデンティティーを持っているからでしょう。

      上手く言葉にならないので、過去記事を引用させて頂きます。幸田文さんの言葉です。
      
        「何の為に着、どうこしらえて着るか、それによる。ただひたすらにきれいにみせたい、

            美しく装いたいという着方もある。あまりいい着かたとはいえないが、

                   まだそれにはかわいげなところがある。」

             「鏡の映す範囲をはずしてみると、おしゃれは声とことばづかい、

              しぐさと気持ち・考えかた、つまり心の置き所へ行き着きます。

     ことが容(かたち)から心に及んでくると平面でなく立体となり、浅くない深さをみせます。」

               http://blog.so-net.ne.jp/m-0703/2009-08-05  

      私は幸田文さんの熱烈なファンまでいきませんが、着物に対する価値観が似ています。

     多分、美しい着付けを・・という概念は私のアイデンティティーには入っていない気がします。

       着付けについて、コメントを頂けたので、それは参考になり、素直に感謝しております。

            ですから、この記事を書くにあたって躊躇しましたし悩みました。

      もうちょっと大人になり、丸くなったら着付けに対する考え方も変わってくるかもしれません。

            このまま頑固なおばあちゃんになる確立も高いですが・・・(笑)

                 今回はこんな頑なな記事で失礼しました!!
        
   
                    
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着付けを習うべきか・・ [キモノバナシ]

          私は着物の着付けを習っていません。本を見たりしての我流です。

       習っていなくとも、着物を着ている方は結構いらっしゃるとはおもいますが・・・。

     何度か着付けを習うことを勧められましたし、自分でもそうしたほうがいいとも思えます。

        でも現状は下手くそなりに何とかやっていて、袋帯も何とか締められます。

         ただ、やっぱりきちんと習っている方とは比にならないものもありますね。

     一度、見学にだけ行ったことはあります。しかし、器具を結構使う着方で購入しなければ

     ならないみたいでした。着付け器具はいいと言う方もいらっしゃいますが、どうも抵抗が・・

         もう既に自分なりの着付けがあるものですから、融通がきかないのでしょうか。

      日本の民族衣装の着物ですが、現代人の私たちは着物が着られるようになるには

      時間や勉強が必要になっていますね。勿論、そういう時代なのだから仕方ないです。

        が、着物を着る時代の人々は着付けは習わず、それぞれに着ていましたよね。

       古い写真や映像を見ますと、皆そこまできれいにには着ていない感じを受けます。

  今の風潮はとにかくきれいな着付けをという感じですが、礼装だけ着る方が多いからでしょうか。

       今でも習えるのなら習っておいて損はないと、考えることもしばしばありますが、

    今のままの私を止どめさせる何かがあるのです。あくまで普段着物を通したい・・からかな・・。

         この先、習うのだかこのままなのかは自分でも分からないでいるくらい、

       迷っています。私の着物生活で何を大事にするか・・もう一度考えてみます!


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要は着る人の人柄 [キモノバナシ]

           「粋とはんなり~縞お召し~」の記事での私が書いたコメントですが・・

     「私が聞いたのは、要は着ている人によるとのことです。そう言われちゃうとそれ迄ですが、

         同じ縞の着物を着ても、野暮になったり、粋になったりすると言うのです。
 
      確かにどんな格好をしても、人柄などは出ますよね。着物は色々と難しいですね・・・。」

       着物を着ている際、私がすごく気にしているのは、この人柄が出るということです。

          着物だと洋服より余計に色々な部分が見えやすくなる気が致します。

    なんだかツンケンしてる人だなぁとか、意地悪に見えたり、しやすいような気が確かにします。

       アラが見えやすいのでしょうか?(自分がそう見えるのでほとんど自分のことです。)

          多分、気張って着ているとそういう傾向になりやすいのでしょうが。

           逆に本当に優しい人なんだろうな~と思える人もいますね。

      でも折角、着物を着ている方には、こちらが意地悪な目で見ないことも大事ですね。

     本で読んだのですが、品格のある人、正絹の着物が身の丈に合っていて着こなせる人は、

       木綿を着てもウールを着ても、まるで紬を着ているように見えるものらしいのです。

         それがその人の持っている人柄や品格、物の考え方、生活スタイル・・・

      が深く関係しているということなのでしょう。私も将来は奥深い人になりたいものですが、

      まずは等身大の自分と向き合い、自分スタイルで探りながらいってみたいと思います。



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